温度計センサーは食品の安全を守ります

企業が工場などで食品の衛生状態を適切に管理するために必要となるのが温度計センサーです。温度計センサーを全ての工程に設置して衛生管理を行えば、危険な細菌やウイルスによる食中毒を防ぐことができます。食中毒の原因となる細菌やウイルスにはサルモネラ菌や黄色ブドウ球菌、腸管出血性大腸菌やノロウイルスなどがあります。基本的にこれらの細菌やウイルスは熱に弱いので、温度計センサーを使い適切な衛生管理を行っていればトラブルを防ぐことができます。

食品工場などの衛生管理を適切に行う上で重要となる手法がHACCPです。HACCPはハサップやハセップと呼ばれており、宇宙食の安全性を確保するためアメリカで開発されました。この手法を導入すると原材料の仕入れから出荷までの全ての工程と製品を対象とした衛生管理が行われます。加熱や冷却など健康被害の防止につながる工程は重要管理点とされ、厳格な基準によって連続的かつ継続的な監視と記録を行います。

HACCPによる衛生管理の効果を確かなものにするために必要となるのが温度計センサーです。以前の食品業界では出荷前に一部の製品に対する抜き打ち検査を行うのが主流でした。抜き打ち検査は効率性が優れていますが、全ての工程や製品を対象としていないため不十分です。HACCPを導入し高性能な装置を使って衛生管理を行えば、食品の安全性を高めることができます。

2021年6月から、日本国内で活動する全ての食品関連企業にこの手法の導入・運用が義務付けられました。HACCPによって食品の安全を守るために、多くの企業で温度計センサーが活躍しています。