適切な温度管理が細菌などの繁殖を抑えます
気温が高くなると細菌が繁殖しやすくなり、反対に気温が低くなるとウイルスが流行して食中毒を引き起こします。食品の安全を守るためには常に適切な方法で温度管理を行わなければなりません。食中毒を引き起こす主な細菌やウイルスにはサルモネラ菌や黄色ブドウ球菌、ノロウイルスやE型肝炎ウイルスなどが存在します。基本的に細菌やウイルスは熱に弱いので、適切な方法で温度管理を行っていれば被害を防ぐことができます。
ただし黄色ブドウ球菌のように熱に強い毒素を生成する細菌も存在するので注意が必要です。黄色ブドウ球菌は人間の皮膚や鼻腔、口腔などに潜んでおり傷やニキビなどに触れると付着します。食品を製造する場合には、加熱後の手作業で菌が付着しないように気を付けなければなりません。おにぎりやお弁当、巻き寿司や調理パンなどを製造する工場では温度管理だけでなく黄色ブドウ球菌対策も必要になります黄色ブドウ球菌の毒素は熱に強く、一旦生成されると加熱しても食中毒を防ぐことができません。
食後30分から6時間ほどで腹痛や吐き気などの症状が現れます。被害を防ぐためには適切な温度管理により菌を処理するだけでなく、スタッフの手に菌が付着したり加熱後に食品に移るのを防ぐため工程の工夫が必要です。多くの細菌やウイルスによる被害は基本的に適切な温度管理を行っていれば防ぐことができます。中には加熱処理だけでは対応し切れないものも存在するので、総合的な衛生対策を講じることが大切です。