温度計が故障したらセンサーを疑う

温度計が急に正しい数値を示さなくなり、壊れた可能性が高い場合は、センサーに問題が発生している恐れがあります。センサーは温度を読み取り数値化する装置で、一般的に市販の温度計は内蔵されていて外からは見えない位置に存在します。分解しないと状態を確認することができませんが、アナログタイプだと物理的な衝撃、デジタルタイプは電気的な故障によってセンサーに狂いが生じている可能性が高いです。修理できるかどうかは故障の状態と作業者の技術次第ですが、安価な温度計は修理が想定された設計ではないので、素直に買い替えた方が手間が掛からず安く済むことも多いです。

ダメ元で分解してみたり、あえて衝撃を与えてみる手もありますが、原因を特定せずに直せる可能性は低いと思われます。温度計のセンサーは結局のところ工業製品なので、生産の品質管理に問題があれば、出荷時は正常でも経時的に問題が表面化することは十分に考えられます。業務用は市販のものよりかなり高額ですが、金額には温度計そのものだけでなく出荷前の検査や校正のコストも含まれているので、文句を言うとしたら筋違いです。センサーも厳しい品質管理のもとで生産されていますから、高いのは当然ですし、その分精度や長期的な信頼性を信じて使うことができます。

高精度や高信頼性の製品を見分けるポイントは、校正に対応しているかどうかで、メーカーが責任を持って誤差を確認したり修正している製品こそ信用に値するわけです。

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