医薬品の温度管理の重要性

医薬品を取り扱う場合、厳しい温度管理が必要なものがあります。医療用で取り扱われるものがほとんどですが、規定された範囲を逸脱してしまうと、期待する効能効果が得られないという問題が発生します。そのため製薬企業では、製造から配送、保管、使用に至るまで品質が保証される温度を設定しています。そして全ての工程で逸脱がないことを確認するために記録の保管が義務付けられています。

医薬品を使用しても効果がないとなると、治すべき病気がそのままになってしまったり、ときには手遅れになる恐れもあります。そのようなことがないようにすることが目的です。温度管理はただ記録することが目的ではなく、逸脱しないことを確実にする必要があります。そのため一定の温度に保つ冷蔵庫や保温庫を用意しなければならない場合もあります。

それは医療機関に輸送する移動中も同じです。真夏の暑い中でも温度の変化を最小限にする工夫が求められます。病院に保管されるときも同じ条件での管理が必要なので、施設によっては取り扱いができないことも考えられます。温度管理が必要な医薬品は、販売しにくいことも考えられますが、それだけ高い効果が得られるようなら、他に選択肢がないので受け入れるしかありません。

もし一度でも逸脱した場合には、その後いくら範囲内に戻っても使えなくなります。同じ温度管理を行なったものは全て廃棄しなければいけません。供給が少ないものでは、足りなくなるなどの大きな問題となることがあります。

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